収益と利益の最大化を支援する
プロフィット・コーチの小林 剛です!
『結果』を出すなら、『(財務)知識』と『意識』で、PDCA
「小林さん、利益は出ているんですけど、お金がないんですよ。」
私は経営者から、この言葉を何度も聞いてきました。
実際に試算表を見ると、確かに利益は出ています。
しかし、
預金残高は減っている。
借入金は増えている。
資金繰りは苦しい。
このような会社は少なくありません。
なぜでしょうか。
それは、”利益とお金を同じものだ”と思っているからです。
経営者にとって重要なのは、利益ではありません。
お金です。
今日はその話をしたいと思います。
黒字倒産は、なぜ起こるのか?

倒産する会社は赤字だと思われています。
しかし、実際には黒字倒産という言葉があります。
利益が出ているのに倒産する。
なぜそんなことが起こるのでしょうか。
答えは簡単です。
お金がないからです。
会社は利益がなくてもすぐには倒産しません。
しかし、お金がなくなると倒産します。
✔給料が払えない。
✔仕入代金が払えない。
✔借入金が返済できない。
✔税金が払えない。
だから会社経営で最も重要なのは、利益ではなく資金なのです。
■社長が見るべきは、PLではなくBS
多くの社長は、毎月試算表を見るとき、売上と利益しか見ません。
しかし、本当に見るべきものは貸借対照表(BS)です。
なぜなら、BSには会社のお金の使い方が表れているからです。
私はよく社長に、こうお伝えします。
「BSの左側は、お金の置き場所です。」
会社のお金は、現金だけではありません。
売掛金もお金です。
在庫もお金です。
固定資産もお金です。
つまり、お金が形を変えて存在しているだけなのです。
お金が消えたのではない、形が変わっただけ

例えば、1,000万円の現金があったとします。そのお金で在庫を買えば、現金は減ります。
しかし、在庫が増えます。
つまり、お金がなくなったのではなく、在庫という姿に変わっただけです。
売上が上がり、売掛金になればどうでしょう。現金はありません。
しかし、売掛金として存在しています。
これも同じです。
だから、会社のお金を見るときは、現金だけを見てはいけません。
BS全体を見る必要があります。
■在庫は商品ではない、お金である
社長は在庫を見ると安心します。
「これだけ在庫があるから大丈夫だ」
そう考える方もいます。
しかし、銀行は違います。銀行はこう考えています。
「お金が寝ている」と。
在庫は利益を生みません。
保管費もかかります。
劣化もします。
陳腐化もします。
場合によっては廃棄になります。
在庫が増えるということは、現金が減るということです。
だから優秀な企業は、在庫回転率を重視します。
在庫を資産とは考えません。
お金が眠っている状態だと考えます。
■売掛金も同じ
売掛金も資産です。
しかし、現金ではありません。
お客様が払ってくれて初めて現金になります。
例えば、売掛金が1億円ある会社。
一見すると良い会社に見えます。
しかし、
回収サイトが長い。
回収が遅れている。
回収不能リスクがある。という場合、資金繰りは悪化します。
優秀な企業は、売上を追いかける前に、回収を重視しています。
利益より先に、現金回収です。
■固定資産にもお金が眠る
工場。
機械。
土地。
建物。
車両。
これらもすべて、元々は現金です。
ところが、長年使っていない設備を抱えている会社もあります。
遊休資産です。
使わない設備は利益を生みません。
固定資産は増えれば増えるほど良いわけではありません。
利益を生まない資産は、会社のお金を寝かせているだけです。
優秀な企業は、資産を持つことではなく、資産を活かすことを考えています。
会社のお金を増やす方法は、3つしかない

私は社長に、会社のお金を増やす方法は3つしかありません、とお伝えしています。
①利益を増やす
②資産を減らす
③負債を増やす です。
利益が増えれば自己資本が増えます。
在庫や売掛金を減らせば現金が増えます。
前受金や借入金が増えれば資金が増えます。
この3つしかありません。
つまり、会社のお金を増やすためには、BSを見る必要があるのです。
■資金繰り表は、未来の預金通帳
優秀な企業には共通点があります。
必ず資金繰り表があります。
試算表は過去です。
先月どうだったか。
先々月どうだったか、が分かります。
しかし、資金繰り表は未来です。
来月お金はいくら残るのか。
3か月後はどうか。
半年後はどうか。が分かります。
私は、資金繰り表は未来の預金通帳だと思っています。
優秀な社長ほど、試算表と同じくらい、資金繰り表を重視しています。
まとめ:優秀な社長は、お金を見ています
優秀な社長は、利益だけを見ていません。
お金を見ています。
そして、お金を見るためにBSを見ています。
売掛金を見ています。
在庫を見ています。
固定資産を見ています。
資金繰り表を見ています。
利益は大切です。
しかし、利益だけでは会社は生き残れません。
お金が残ってこそ、会社は成長できます。
経営とは、利益を出すことではありません。
お金を残すことです。
そして、お金を残す会社だけが、未来を選ぶことができるのです。
次回は、
「銀行から好かれる会社の条件」
というテーマで、銀行が本当に見ているポイントについてお話ししたいと思います。
