お金が残る会社、残らない会社 ~社長のための優秀な企業の条件③~

小林 剛
小林 剛

収益と利益の最大化を支援する
プロフィット・コーチの小林 剛です!

『結果』を出すなら、『(財務)知識』と『意識』で、PDCA

「小林さん、利益は出ているんですけど、お金がないんですよ。」

私は経営者から、この言葉を何度も聞いてきました。

実際に試算表を見ると、確かに利益は出ています。

しかし、

預金残高は減っている。

借入金は増えている。

資金繰りは苦しい。

このような会社は少なくありません。

なぜでしょうか。

それは、”利益とお金を同じものだ”と思っているからです。

経営者にとって重要なのは、利益ではありません。

お金です。

今日はその話をしたいと思います。

黒字倒産は、なぜ起こるのか

倒産する会社は赤字だと思われています。

しかし、実際には黒字倒産という言葉があります。

利益が出ているのに倒産する。

なぜそんなことが起こるのでしょうか。

答えは簡単です。

お金がないからです。

会社は利益がなくてもすぐには倒産しません。

しかし、お金がなくなると倒産します。

✔給料が払えない。

✔仕入代金が払えない。

✔借入金が返済できない。

✔税金が払えない。

だから会社経営で最も重要なのは、利益ではなく資金なのです。

■社長が見るべきは、PLではなくBS

多くの社長は、毎月試算表を見るとき、売上と利益しか見ません。

しかし、本当に見るべきものは貸借対照表(BS)です。

なぜなら、BSには会社のお金の使い方が表れているからです。

私はよく社長に、こうお伝えします。

「BSの左側は、お金の置き場所です。」

会社のお金は、現金だけではありません。

売掛金もお金です。

在庫もお金です。

固定資産もお金です。

つまり、お金が形を変えて存在しているだけなのです。

お金が消えたのではない、形が変わっただけ

例えば、1,000万円の現金があったとします。そのお金で在庫を買えば、現金は減ります。

しかし、在庫が増えます。

つまり、お金がなくなったのではなく、在庫という姿に変わっただけです。

売上が上がり、売掛金になればどうでしょう。現金はありません。

しかし、売掛金として存在しています。

これも同じです。

だから、会社のお金を見るときは、現金だけを見てはいけません。

BS全体を見る必要があります。

■在庫は商品ではない、お金である

社長は在庫を見ると安心します。

「これだけ在庫があるから大丈夫だ」

そう考える方もいます。

しかし、銀行は違います。銀行はこう考えています。

「お金が寝ている」と。

在庫は利益を生みません。

保管費もかかります。

劣化もします。

陳腐化もします。

場合によっては廃棄になります。

在庫が増えるということは、現金が減るということです。

だから優秀な企業は、在庫回転率を重視します。

在庫を資産とは考えません。

お金が眠っている状態だと考えます。

■売掛金も同じ

売掛金も資産です。

しかし、現金ではありません。

お客様が払ってくれて初めて現金になります。

例えば、売掛金が1億円ある会社。

一見すると良い会社に見えます。

しかし、

回収サイトが長い。

回収が遅れている。

回収不能リスクがある。という場合、資金繰りは悪化します。

優秀な企業は、売上を追いかける前に、回収を重視しています。

利益より先に、現金回収です。

■固定資産にもお金が眠る

工場。

機械。

土地。

建物。

車両。

これらもすべて、元々は現金です。

ところが、長年使っていない設備を抱えている会社もあります。

遊休資産です。

使わない設備は利益を生みません。

固定資産は増えれば増えるほど良いわけではありません。

利益を生まない資産は、会社のお金を寝かせているだけです。

優秀な企業は、資産を持つことではなく、資産を活かすことを考えています。

会社のお金を増やす方法は、3つしかない

私は社長に、会社のお金を増やす方法は3つしかありません、とお伝えしています。

①利益を増やす

②資産を減らす

③負債を増やす です。

利益が増えれば自己資本が増えます。

在庫や売掛金を減らせば現金が増えます。

前受金や借入金が増えれば資金が増えます。

この3つしかありません。

つまり、会社のお金を増やすためには、BSを見る必要があるのです。

■資金繰り表は、未来の預金通帳

優秀な企業には共通点があります。

必ず資金繰り表があります。

試算表は過去です。

先月どうだったか。

先々月どうだったか、が分かります。

しかし、資金繰り表は未来です。

来月お金はいくら残るのか。

3か月後はどうか。

半年後はどうか。が分かります。

私は、資金繰り表は未来の預金通帳だと思っています。

優秀な社長ほど、試算表と同じくらい、資金繰り表を重視しています。

まとめ:優秀な社長は、お金を見ています

優秀な社長は、利益だけを見ていません。

お金を見ています。

そして、お金を見るためにBSを見ています。

売掛金を見ています。

在庫を見ています。

固定資産を見ています。

資金繰り表を見ています。

利益は大切です。

しかし、利益だけでは会社は生き残れません。

お金が残ってこそ、会社は成長できます。

経営とは、利益を出すことではありません。

お金を残すことです。

そして、お金を残す会社だけが、未来を選ぶことができるのです。

次回は、

「銀行から好かれる会社の条件」

というテーマで、銀行が本当に見ているポイントについてお話ししたいと思います。

この記事を書いた人

小林 剛

小林 剛

現役経営者として30人の社員を雇用し、経営者として日々経営し『愛と幸せと感謝と利益を最大化』させるL&H(ラブハピ)経営を推進しています。

会社は関わる人たちの生活を支えるために収益を生み出す必要があります。しかし、それだけでなく幸せになる場所でもあると考えました。

机上の空論・キレイ事の話でなく、私が会社経営を通じてやってきた

◆財務 ◆理念・ビジョン作り ◆組織作り

を使い、もっと多くの企業や人に「愛と幸せと感謝と利益を最大化」させる貢献しようと思い、コンサルティング会社を立ち上げました。会社経営を通じ、関わる全ての人の「愛と幸せの世界をつくる」お手伝いをしております。