収益と利益の最大化を支援する
プロフィット・コーチの小林 剛です!
『結果』を出すなら、『(財務)知識』と『意識』で、PDCA
会社のお金を増やす方法の2つ目は、資産を減らすことです。
この考え方は、社長にとって非常に重要です。
なぜなら、多くの会社では、現金が減っているのではなく、現金が別の資産に姿を変えているからです。
売掛金。
在庫。
未成工事支出金。
固定資産。
遊休資産。
これらはすべて、もともとは現金だったものです。
つまり、BSの左側には、会社のお金が形を変えて置かれているのです。
BSの左側は、お金の置き場所

【BSの左側は、お金の置き場所】
貸借対照表(BS)

売掛金は、まだ現金ではない

売上が上がっても、入金されるまでは現金ではありません。
売掛金とは、言い換えれば、未回収のお金です。
社長が注意すべきなのは、売上が伸びている会社ほど、売掛金も増えやすいという点です。
売上が増える。
請求額が増える。
でも、入金は後になる。
その間、会社が資金を立て替える。
この状態が続くと、黒字でも資金繰りは苦しくなります。
■売掛金が増える会社の危険
売掛金が増える会社には、次のようなリスクがあります。
・入金前に仕入代金や外注費の支払いが来る
・人件費の支払いが先に発生する
・税金や社会保険料の支払いが先に来る
・回収遅延が起きると一気に資金繰りが悪化する
・貸倒れが発生すると利益も資金も失う
売掛金は、売上の証拠ではあります。
しかし、現金ではありません。
社長は、売上高だけでなく、売掛金の増減を必ず見るべきです。
■在庫は、眠っているお金である
次に重要なのが、在庫です。
在庫は、会社にとって必要なものです。
しかし、持ちすぎると資金繰りを圧迫します。
在庫とは、現金が商品や材料に変わったものです。
つまり、在庫が増えるということは、現金が倉庫に移動しているということです。
【在庫が現金を吸収する流れ】
●現金で仕入れる
↓
●商品・材料になる
↓
●倉庫に置かれる
↓
●売れるまで現金に戻らない
↓
●売れ残ると値下げ・廃棄リスクが出る
在庫には、見えないコストがあります。
保管コスト。
管理コスト。
劣化リスク。
陳腐化リスク。
値下げリスク。
廃棄リスク。
在庫は、置いてあるだけではお金を生みません。
むしろ、管理できていない在庫は、会社のお金を静かに奪っていきます。
■固定資産もお金を寝かせる
固定資産も同じです。
土地、建物、機械、車両、設備。
これらは事業に必要であれば、もちろん重要です。
しかし、使っていない固定資産、利益を生んでいない固定資産、維持費だけがかかっている固定資産は、財務を重くします。
固定資産には、次のような負担があります。
・固定資産税
・修繕費
・保険料
・維持管理費
・減価償却費
・借入返済
つまり、固定資産は持っているだけでコストがかかります。
社長が見るべきなのは、所有しているかどうかではありません。
その資産が、お金を生んでいるかどうかです。
資産を減らすとは、経営を軽くすること

資産を減らすというと、後ろ向きに聞こえるかもしれません。
しかし、本質は違います。
資産を減らすとは、会社のお金を取り戻すことです。
✔売掛金を早く回収する。
✔在庫を適正水準にする。
✔使っていない資産を売却する。
✔不要な設備投資をやめる。
✔未成工事支出金を適正管理する。
これらはすべて、経営を軽くする行為です。
【資産圧縮で現預金が増える図】
★売掛金を回収する
↓
現預金が増える
★在庫を販売・圧縮する
↓
現預金が増える
★遊休資産を売却する
↓
現預金が増える
★不要な投資を止める
↓
現預金の流出が止まる
まとめ:その資産が、経営に本当に必要か?
会社のお金を増やすには、利益を出すだけでは足りません。
BSの左側に眠っているお金を取り戻す必要があります。
売掛金は、未回収のお金です。
在庫は、眠っているお金です。
固定資産は、固定化されたお金です。
これらが増えすぎると、会社のお金は残りません。
社長が見るべきなのは、資産の大きさではありません。
✅その資産が、現金を生んでいるか?
✅その資産が、経営に本当に必要か?
✅その資産が、会社のお金を寝かせていないか?
資産を減らすことは、会社を小さくすることではありません。
会社を軽くし、強くし、お金が回る体質に変えることなのです。
