利益は、“時間”で決まる ~忙しい会社ほど危ない理由~

小林 剛
小林 剛

収益と利益の最大化を支援する
プロフィット・コーチの小林 剛です!

『結果』を出すなら、『(財務)知識』と『意識』で、PDCA

「利益率は悪くない。」

では、なぜお金が残らないのか。

それが、“時間の問題”です。

多くの会社は、売上や粗利率を見ています。もちろん、それらは大切です。

しかし、経営で本当に見落としてはいけないものがあります。

それは、“時間あたりの利益”です。

会社は、お金だけで動いているわけではありません。

人の時間、社長の時間、社員の時間、現場の時間。

すべての仕事は、時間を使って行われています。

にもかかわらず、多くの会社は、その時間がどれだけ利益を生んでいるかを見ていません。

これが、忙しいのに儲からない最大の原因です。

利益率だけでは、経営は見えない

例えば、粗利率30%の仕事があるとします。

一見すると、悪くないように見えます。

しかし、その仕事に多くの時間がかかっていたらどうでしょうか。

✔ 打ち合わせが多い
✔ 見積もりの修正が多い
✔ 現場対応が多い
✔ クレームが多い
✔ 請求や回収に手間がかかる

このような仕事は、表面上の粗利率が良くても、実際には会社の時間を大量に消費しています。

経営で見るべきは、単なる粗利率ではありません。

その粗利を得るために、どれだけ時間を使ったのかです。

■同じ100万円の粗利でも、価値は違う

例えば、同じ100万円の粗利が出る仕事が2つあったとします。

Aの仕事は、10時間で終わる。
Bの仕事は、100時間かかる。

どちらが良い仕事でしょうか。

答えは明確です。

Aの方が、時間あたり利益が高い。

しかし現実には、Bのような仕事をたくさん抱えている会社があります。

しかも、Bの仕事ほど社内が忙しくなります。

社員も頑張っているように見えます。

社長も「仕事がある」と安心します。

しかし、時間あたりで見れば、非常に効率が悪い。

これが、会社の利益を静かに削っていきます。

■忙しさは、経営判断を狂わせる

忙しいことは、悪いことではありません。

しかし、忙しさには2種類あります。

① 利益を生む忙しさ
② 利益を削る忙しさ

問題は、多くの会社がこの違いを見ていないことです。

利益を生む忙しさとは、高収益な仕事が増えて、会社が成長している状態です。

一方、利益を削る忙しさとは、低収益な仕事、手間のかかる仕事、顧客対応に追われている状態です。

この違いを見誤ると、会社は危険です。

忙しいから大丈夫。
仕事があるから大丈夫。
社員が動いているから大丈夫。

そう思っているうちに、利益が残らない体質が固定化していきます。

■小口案件が会社を疲弊させる

中小企業でよくあるのが、小口案件の積み上がりです。

小口案件そのものが悪いわけではありません。

しかし、小口案件は管理コストがかかります。

✔ 見積もり
✔ 受注処理
✔ 現場手配
✔ 請求
✔ 入金確認
✔ 問い合わせ対応

売上が小さくても、管理の手間は発生します。

つまり、小口案件が増えると、売上以上に社内の時間が奪われます。

その結果、

✔ 忙しい
✔ ミスが増える
✔ 社員が疲れる
✔ 利益が残らない

という状態になります。

小口案件をやるなら、仕組み化が必要です。

仕組み化できない小口案件は、会社を疲弊させます。

■社長の時間が奪われる仕事は危険

特に注意すべきなのは、社長の時間です。

中小企業において、社長の時間は最も高価な経営資源です。

その社長が、

✔ 小さなクレーム対応
✔ 細かい値引き交渉
✔ 現場の段取り
✔ 回収確認
✔ 社員の尻拭い

に追われているとしたら、会社は危険です。

社長が本来やるべきことは、

✔ 将来の方針を決める
✔ 商品戦略を考える
✔ 優良顧客を開拓する
✔ 幹部を育てる
✔ 財務を整える
✔ 会社の未来に投資する ことです。

社長の時間が低収益業務に奪われている会社は、未来を作る時間を失っています。

強い会社は、「やらない仕事」を決めている

利益体質の会社には、共通点があります。

それは、『やらない仕事を決めている』ということです。

すべての仕事を受けない。
すべての顧客に対応しない。
すべての要望に応えない。

これは冷たい経営ではありません。

むしろ、会社を守るために必要な経営判断です。

やるべき仕事に集中するためには、やらない仕事を決める必要があります。

会社の時間は有限です。

だからこそ、時間をどこに使うかで、会社の未来は決まります。

■時間あたり利益を見るための視点

社長は、次の視点で仕事を見直すべきです。

✔ この仕事は何時間かかっているか
✔ その時間でいくら利益が出ているか
✔ 社長が関与しすぎていないか
✔ 社員が疲弊していないか
✔ 繰り返し受けたい仕事か
✔ 他の仕事に置き換えた方がよくないか

これを見ないまま売上を増やすと、会社はどんどん忙しくなります。

しかし、利益は残りません。

■利益は、価格ではなく設計で決まる

価格を上げれば利益が増える。

これは一面では正しいです。

しかし、本質はそれだけではありません。

利益は、

✔ 商品設計
✔ 顧客選定
✔ 業務工程
✔ 販売方法
✔ 回収条件
✔ 社内の仕組み

によって決まります。

つまり、利益は偶然ではありません。

利益は設計の結果です。

時間を奪う仕事を減らし、時間あたり利益の高い仕事を増やす。

これが、利益体質への第一歩です。

社長への問い

社長は、自社にこう問いかけてください。

✔ 本当に儲かっている仕事はどれか
✔ 忙しいだけの仕事はどれか
✔ 社長の時間を奪っているお客様は誰か
✔ 社員が疲弊している仕事は何か
✔ やめるべき仕事は何か
✔ 増やすべき仕事は何か

この問いに向き合えない会社は、忙しさに流され続けます。

まとめ:利益は、時間で決まります

利益は、売上だけで決まりません。

粗利率だけでも決まりません。

利益は、時間で決まります。

どれだけの時間を使い、どれだけの利益を生んでいるのか。

この視点を持てるかどうかで、会社の利益体質は大きく変わります。

忙しい会社ほど、立ち止まるべきです。

なぜなら、忙しさの中にこそ、儲からない原因が隠れているからです。

経営とは、時間の使い方を決めること。

そして、社長の最も重要な仕事は、会社の時間を、利益を生む方向へ振り向けることです。

この記事を書いた人

小林 剛

小林 剛

現役経営者として30人の社員を雇用し、経営者として日々経営し『愛と幸せと感謝と利益を最大化』させるL&H(ラブハピ)経営を推進しています。

会社は関わる人たちの生活を支えるために収益を生み出す必要があります。しかし、それだけでなく幸せになる場所でもあると考えました。

机上の空論・キレイ事の話でなく、私が会社経営を通じてやってきた

◆財務 ◆理念・ビジョン作り ◆組織作り

を使い、もっと多くの企業や人に「愛と幸せと感謝と利益を最大化」させる貢献しようと思い、コンサルティング会社を立ち上げました。会社経営を通じ、関わる全ての人の「愛と幸せの世界をつくる」お手伝いをしております。