
収益と利益の最大化を支援する
プロフィット・コーチの小林剛です!
『結果』を出すには、『知識』と『意識』で、PDCA
「うちの会社、先月はまあまあだったかな」
「今月はどうだろう?」
経営者の皆様、日々の業務に追われる中で、このような感覚的な判断に頼っていませんか?
もちろん、経験や勘は重要です。しかし、企業の現状をより正確に把握し、未来を切り拓くためには、毎月の試算表、つまり月次決算の数字を「意識する」ことが不可欠です。
今回は、なぜ月次決算の数字を意識することが、企業の成長を加速させるエンジンとなるのか、その理由を分かりやすくお話致します。
月次決算の数字は「現在地」を示すナビゲーションシステム

企業の活動は、航海に例えられます。
荒波を乗りこなし、目標地点にたどり着くためには、常に「現在地」を正確に把握する必要があります。
毎月の試算表、つまり月次決算の数字は、まさにこの「現在地」を示すナビゲーションシステムの役割を果たします。
例えば、売上高、売上総利益(粗利益)、営業利益、経常利益といった利益に関する指標や、現預金の残高、借入金の状況、そして棚卸資産(在庫)の金額などを確認することで、
- 今月、会社はどのくらいの利益を出したのか?
- 目標としていた売上は達成できたのか?
- 無駄なコストが発生していないか?
- 在庫が適切に管理されているか?
といった、企業の財務状況をリアルタイムに把握できるのです。
早期に「異変」を察知するアラート機能

月次決算の数字を「意識する」ことは、企業に潜む「異変」を早期に察知するアラート機能にも繋がります。
例えば、
- 売上が前月比で大幅に減少している
- コストが予算を大幅に超過している
- 滞留在庫が増加している
といった財務指標の変動は、事業における何らかの問題を示唆している可能性があります。
これらのサインを見逃さずに早期に対策を講じることで、問題が深刻化するのを防ぎ、負の連鎖を最小限に抑えることができます。
迅速かつ的確な「意思決定」をサポートする羅針盤

経営における意思決定は、常に未来を見据えて行われる必要があります。
しかし、その判断の根拠となるのは、現在の正確なデータ(財務データ)です。
月次決算の数字を「意識する」ことで、
- 新規投資の見通しはどうか?
- 新しい戦略を実行する余力はあるか?
- リスクを考慮した上で、どこまで攻めることができるか?
といった問いに対して、感覚的な判断ではなく、数値に基づいた意思決定を下すことができるようになります。
月次決算は、未来への航海を導く羅針盤となるのです。
目標達成への「進捗」を確認するロードマップ

多くの企業では、年間や中期的な経営目標を設定しているはずです。
月次決算の数字を「意識する」ことは、これらの目標に対する進捗状況を定期的に確認するロードマップとしての役割を果たします。
毎月の実績を目標と比較することで、
- 現在地は目標地点からどのくらい離れているのか?
- このままのペースで目標を達成できるのか?
- 必要に応じて軌道修正を行うべきか?
といった分析が可能になり、目標達成に向けた効果的な行動を促します。
まとめ:「意識する」ことから成長が始まる
毎月の試算表の月次決算の数字を「意識する」ことは、決して経理担当者だけの仕事ではありません。
経営者自身が数字と向き合い、その意味を理解し、経営判断に活かすことこそが、企業の持続的な成長と発展の鍵となります。
数字は嘘をつきません。
月次決算の数字は、企業の現在を映し出し、未来への道しるべを示してくれる、最も信頼できる情報源なのです。
今日から、月次決算の数字を「意識する」経営を始めませんか?
その一歩が、企業の成長を大きく加速させるはずです。